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益田ミリ『泣き虫チエ子さん2』のレビュー!《日常夫婦マンガ》

読書

1に続いて2冊目もレビューしていきます!

ほのぼの日常系夫婦マンガ

秘書のチエ子さんと靴修理屋のサクちゃん。仲良し夫婦は日々の暮らしや旅先で、支えあったりぶつかったりしながら生きています。ささやかな日常の大切さに気付かせてくれるほんわかコミック。

集英社 作品紹介より

大きな物語の流れというものはありません。何かを成し遂げたり、トラブルがあって人生の波に飲まれていくストーリーでもありません。毎回小さなお話で完結していて、どこから読んでも楽しめます。

日常系のほんわか夫婦マンガです。なのでラブシーンなど夫婦マンガでありそうなシーンもありません。肩の力抜いて読めます。そして癒されます。

単行本&文庫版

今回レビューしているのは、単行本版(愛蔵版コミックス)の第2巻となります!文庫版は単行本2冊分が入ってお値段も安いので一気読みするなら文庫版がおすすめです。大きい文字で読みたい方には、単行本版がおすすめです!

単行本1巻+2巻=文庫版『泣き虫チエ子さん 愛情編』

単行本3巻+4巻=文庫版『泣き虫チエ子さん 旅情編』

登場人物

チエ子さん(秋山チエ子) 会社で秘書をしている。夫であるサクちゃんのことをとても大事に思っている。心配性でちょっとめんどくさいところもある。

サクちゃん(秋山作太郎) 靴修理店を営んでいる。仕事を愛している。のんびりマイペースなところがある。チエ子さんのように細かいことをあれこれと心配はしない。チエ子さんのことをとても大事に思っている。

心に残ったエピソード

秋山夫妻は互いに思いやる気持ちがあふれています。結婚10年でもそれを維持できているのすごい、と思うのは私だけでしょうか?笑

羨ましいなぁなんて思いながら読みました!

瞬間の幸せ

ふたりは

瞬間の幸せを認められる

力を持っているのです

2人で担々麺を食べて、幸せ120%と話すシーンです。

それぞれ心配ごとや悩みはあるけど、2人で美味しいご飯を食べるその瞬間は120%の幸せ。その瞬間の幸せを認められる力を持っているというのは、簡単なようで難しいことだと思いました。ある悩み事があると昼夜その考えに支配されてしまいがちです。

瞬間の幸せを味わえる幸せの瞬発力身につけたいです!

会話のない老夫婦

そういうふうに

静かに楽しんでいたのかも

しれないじゃん

なんで決めつけんの?

チエ子さんがカフェで見かけた老夫婦が会話がなくて、いつから自分たちも楽しくない2人になるのかなと想像して悲しくなってしまうチエ子さんに対してサクちゃんが言った一言です。

文字だけみると、キツく聞こえてしまいますが、作業しながら聞いていたサクちゃんの顔はとっても穏やか。

会話がない=つまらないとは限らないよって違う見方を何気なく言えるサクちゃんいいなぁ〜

人生ゲームにて

ボードゲームするこども

本当のわたしたちは

ふたりきりの車

人生ゲームを楽しむ2人。サクちゃんの車には夫婦と子供たちが3人の大家族を見て、チエ子さんは現実の自分たちと比べて胸がギュッとなるシーンです。

2人で人生を進んでいく、とありこれからも子どもを持つ選択肢はないのだなと感じたシーンでした。1.2を読んでも、夫婦が子どもを持たない理由は語られていません。

マユミさんと早川さん『週末、森で』シリーズ

Shared universe (シェアードユニバース)=同じ世界線の物語

今作では、チエ子さんの女子高時代からの友人としてマユミが登場します。

益田ミリさんの別作品をシリーズ『週末、森で』『きみの隣で』の主人公は森で暮らす早川さんですが、そこは遊びに来る友人の1人がマユミさんなのです。

益田ミリさんの作品は他のシリーズの登場人物が、別シリーズに脇役として少しだけ登場することがあります。

同じ世界のお話なんだなーと、また一つ世界が深くなったようで嬉しくなるのです!

こちらのシリーズもとても癒されるのでぜひ!

そうだ、田舎で暮らそう。ある日思い立って森の近くで暮らしはじめた翻訳家の早川さんと、週末ごとにお土産を手に、早川さんを尋ねてくる経理部ひとすじ14年のマユミちゃんと旅行代理店勤務の せっちゃん。畑を耕すことも、ナチュラルライフにハマることもなく、仲良し3人組がてくてく森を歩く……働く女性に贈る共感度120%の4コマ漫画。

幻冬社 『週末、森で』作品紹介より

日常を淡々と描くことの難しさとすごさ

この記事の冒頭の紹介文で、大きな物語の流れがない、と書きました。人生における事件というのが描かれないのです。

これってすごいことだと思うのです。

ほとんど夫婦2人の日常会話なのに、気づきがたくさんあるのです。

今回だとスーパーへの買い物のエピソード、食事の時に使う仕切り皿のエピソードとかもそうですよね。

日常の中には実はドラマチックな瞬間がたくさん訪れているけど、

それに気づけていないだけなのかなと感じます。

益田ミリさんは、大多数の人が見過ごしてしまうような何気ないシーンから、人生の大切な気づきを見出す天才だなと改めて思いました。

心に余裕がないと日々に忙殺されてしまうけど、この本を読むことで少し立ち止まることができます。

益田ミリさんのマンガ紹介

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